首里城再建基本方針、早期に設定 閣僚会議で確認 協議の場、総合事務局に


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第2回首里城復元閣僚会議に参加する玉城デニー知事(右から2人目)と議長の菅義偉官房長官(左から2人目)=2日、首相官邸

 【東京】首里城再建に向けた関係閣僚会議(議長・菅義偉官房長官)の第2回会合が2日、首相官邸で開かれた。玉城デニー知事も出席し、前回復元時の考え方を踏まえ、基本方針を速やかにまとめることを確認した。再建に向けた技術的な課題を協議する場を沖縄総合事務局に設置し、前回の復元に携わった関係者や県が加わって検討を進めることも申し合わせた。

 菅氏は会議で「前回復元時の考え方に沿って首里城を再現していくことが重要で、その方向で復元に向けた基本的な方針を速やかにまとめたい」と語った。焼失により既に観光産業などに影響が出始めており、その対策の検討を進める考えも示した。

 玉城知事は会議で、再建に向け自身が直轄する「首里城復興戦略チーム」を設置したことなど県の対応状況を説明した。

 会議後、玉城知事は記者団に「国と県が緊密に連携を図り、首里城の復旧復興へ全力で、早期に取り組むことが確認できた」と話した。沖縄総合事務局に技術的検討の場が設けられることについては「県民の思いをしっかり反映させていきたい」と説明した。焼失前に設置されていなかったスプリンクラーを含む防火対策については、この日の会議で具体的なやりとりはなかったという。

 再建は「国営公園事業」として進められる。今後、県は関係閣僚会議などを通じて基本方針に関する考え方を擦り合わせ、2022年度までに再建計画を取りまとめる考え。