照明弾は通常、機銃などの射撃対象の方向に打ち上げる。今回、集落内に照明弾が落ちてきたとなると、集落に機銃などの照準が向いていたことになる。あってはならない行為だ。
米軍キャンプ・ハンセン内はレンジが入り組み、射程の長い物だとわずかな角度の違いで大きく目標から外れることがある。西海岸側から恩納岳を着弾目標に、地上から東向けに放った照明弾が山を越え金武町伊芸区に流れてきた可能性が高い。
照明弾は発射後、マグネシウムなどの金属が燃焼し強い光を放ちながら、70秒から120秒程度かけて落下する。軌道が低い場合は空中で燃え切らずに高熱を帯びたまま着地し火災などを誘発すると考えられる。今回はたまたま延焼を免れたが、演習場が近くにあれば火災は付きもの。再発防止にはレンジを閉鎖・撤去するしかない。