【金武】沖縄県金武町伊芸の水田など民間地に米軍が迫撃砲照明弾3発を落下させた事故を受け、金武町の仲間一町長と伊芸区の山里均区長は9日、沖縄防衛局に田中和則局長を訪ね抗議し、それぞれ要請文を手渡した。町は住宅地周辺での訓練・演習の恒久中止などを求め、区は米軍キャンプ・ハンセン内レンジ4施設の撤去やレンジ3~5の実弾訓練の即時中止などを求めた。町によると、田中局長は謝罪した上で「米側に原因究明、再発防止を強く申し入れる」とした。
町と伊芸区は「民間地で事故が発生する極めて異常な事態で、強い憤りがある。断じて許せない」などと抗議した。要請文で区は照明弾火薬の人体や水田への影響調査と公表や5日の照明弾訓練場所と発射弾数の公表なども求めた。町は全容解明と再発防止策の公表に加え、再発防止策が徹底されるまでハンセン内での実弾訓練・演習を全て中止するよう求めた。
火薬の影響について、町や山里区長によると、防衛局は米軍から「影響はないと説明を受けている」と回答した。町は土壌や残留物を採取しており、独自で成分調査を進める。
仲間町長は「防衛局も(事故の)危険性を認識し、原因究明と再発防止に早急に取り組んでほしい」と訴えた。
金武町議会米軍基地問題対策調査特別委員会はこの日、ハンセン内での照明弾を使用した訓練の廃止などを求める抗議決議と意見書両案をまとめた。10日の本会議で可決する見通し。