金武町伊芸の民間地に米海兵隊の照明弾が落下したことを受け、県の金城典和基地対策統括監は11日、北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧に、在日米海兵隊を統括する第3海兵遠征軍の政務外交部長オーウェンズ大佐を訪ねて抗議し、キャンプ・ハンセン周辺地域に影響を及ぼす可能性のある訓練の中止を求めた。米軍側が県の呼び出しに応じず、県が出向く形となった。
抗議後、取材に答えた金城統括監によると、オーウェンズ大佐は「地域の住民に不安と迷惑を掛けたことをおわびする」と謝罪。落下の原因や当時の状況について詳細な話はなかった。
金城統括監は原因究明を図るほか、再発防止策を講じて公表することなどを要求した。第3海兵遠征軍のクラーディー3世司令官宛ての抗議文を手渡した。
抗議文は、照明弾が落下した場所が直近の民家まで約50メートルしか離れていないことや、周辺に沖縄自動車道の高架や高圧線鉄塔があることを挙げ「一歩間違えば県民の生命・財産に被害を及ぼす重大な事故につながりかねず、極めて遺憾だ」としている。