キングス、連敗止める 京都に快勝80-60 勝利呼んだ守備とは…


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは11日、沖縄市体育館で京都ハンナリーズ(西地区)と今季第18戦を行い、80―60で快勝した。攻撃では停滞する時間帯もあったが、リバウンドで終始圧倒してリードを保ち、第4クオーター(Q)で一気に突き放した。連敗を2で止め、通算成績は11勝7敗となり、西地区2位をキープしている。体調不良のため、佐々宜央HCが3試合連続で欠場となり、この試合も藤田弘輝ACが指揮を執った。次節は14、15の両日に北海道の北海きたえーるでレバンガ北海道と対戦する。

京都のエースへの粘り強い守備徹底

 ガード、フォワード陣の守備が光った。高さで劣るキングスだが、ゲームメークを担う京都のエース、身長203センチのジュリアン・マブンガを粘り強い守備で苦しめ続けたことが最大の勝因となった。

 マブンガは3項目で二桁を記録する「トリプルダブル」で数字上は大活躍を見せたが、身長で10センチ以上劣る田代直希や小野寺祥太らがボールを持つ前からしつこくガード。インサイド選手もカバーでダブルチームを徹底した。自由にプレーをさせずに攻撃のリズムを崩し、リバウンドを支配して優位に試合を進めた。

 「とにかく頑張って付いて、全員で止めることができた」と戦術の効果を語る藤田弘輝AC。岸本隆一も「京都の攻めはマブンガが中心。いかにヘルプするかという部分で、すごく良くなった」とチーム守備に好感触を得た様子だった。

 佐々宜央HCの不在が続き、川崎ブレイブサンダースに2連敗して迎えたホーム戦。デモン・ブルックスは「最初からエナジーが出せた試合だった」と気持ちの切り替えもできたよう。上位チームから白星を挙げられない状況が続くが、岸本は「いつこけてもおかしくない危機感を持たないといけない。我慢を続ければ、目指すチームに届くと思う」と成長を誓った。
 (長嶺真輝)


キングス(11勝7敗)
 80―60(23―20,17―13,15―14,25―13)
京都(8勝11敗)

 【評】リバウンドの本数で49対31と圧倒し、キングスが終始試合を優位に進めた。攻撃ではガード陣とビッグマンの連係でミスが出るなど停滞する時間帯もあったが、最終第4Qでデモン・ブルックスを中心に得点を重ね、キングスが一気に点差を離して勝ちきった。

◆選手が気持ち出した

 藤田弘輝AC(キングス)の話 先週末に2連敗しており、プレッシャーのかかる試合で選手がよく気持ちを出してくれた。守備からリズムをつくるキングスらしい試合ができた。勝って佐々さんを少し安心させられたのはよかった。

◆リバウンドで劣勢に

 浜口炎HC(京都)の話 ウイークポイントであるリバウンドの部分で劣勢に立たされた。8連敗となったが、連敗の中でも守備や戦う姿勢で改善の兆しが見える試合だった。来週のキングスとの2連戦に向けては細かい部分を確認していきたい。