21世紀枠候補の本部高校はどんなチーム?


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九州地区の21世紀枠候補校に選ばれて喜ぶ本部の選手ら=13日、県立本部高校グラウンド内

 九州地区で候補に選出された本部は2年生が主力の17人の少数精鋭チームだ。本部町内唯一の高校で、2011年に編成整備計画が持ち上がり今帰仁村の北山との統合が検討されたこともあった。野球部も一時は他校の部員に入ってもらい大会に出場するなど人員不足に頭を抱えることもあった。

 そんな中でも、北山との練習試合を中心に実戦も交えて力を蓄えてきた。8月の県新人中央大会では強力打線を武器に39年ぶりとなる4強入り。9月の県秋季大会では8強まで勝ち上がった。準々決勝で、優勝した沖縄尚学に3―5で敗れたものの、粘り強さが光る試合で応援団を沸かせた。

 選手たちは部活動に加え、地域での活動や校内行事などにも率先して取り組む。約半数が生徒会役員として活動し、地域のボランティアにも積極的に参加している。

 就任4年目の宮城岳幸(たけゆき)監督は「目立つ選手はいないが、メンバー全員で補い合う野球が評価された」と分析。意思疎通を図るため「野球日誌」を選手たちに書いてもらい、プレーのことだけでなく、進路や体のケアと細かな部分まで選手と向き合う。21世紀枠に決まれば、初の甲子園となる。宮城監督は「正式に選ばれるまで気を引き締め練習していく」と語った。