男子は間宮秀幸、女子は仲田光穂が優勝 沖縄100Kウルトラマラソン ヘビメタ魂で大会新


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100キロの部、大会記録を21分余更新し、7時間13分56秒で優勝した間宮秀幸(愛知)=15日午後、与那原町の与那古浜公園(外間崇撮影)

 第4回沖縄100Kウルトラマラソン(同実行委員会主催、琉球新報社共催)は15日、与那原町の与那古浜公園を主な発着点に開催された。50キロの部は糸満市役所、22・5キロの部は南城市のグスクロード公園スタート。男子100キロの部は間宮秀幸(愛知)が7時間13分56秒で、女子の部は仲田光穂(千葉)が7時間47分35秒で優勝し、ともに大会新記録を樹立した。

 男子50キロの部は中島直幸(うるま市)が3時間51分32秒、女子は若松瑠利(東京)が4時間21分06秒で頂点に立った。男子22・5キロの部(ニライカナイラン&ウォーク)は男子が見滝顕也(東京)が1時間41分00秒、女子は吉田結(神奈川)が2時間26分57秒で栄冠をつかんだ。

波に乗ってる39歳、今季3大会でV

 間宮秀幸が7時間13分56秒で大会記録を21分39秒更新して優勝した。音楽のヘビーメタルが大好きで、元々は金髪ロン毛のバンドマンだったという。「鋼鉄魂」(ヘビーメタル魂)と書かれたウエアで、人さし指と小指を突き立てる「メタルポーズ」でゴールを駆け抜けた。

 ミュージシャンとしての大成を夢見たが、29歳でバンドを解散し「ただ生きるだけになった」。転機は友人からの勧め。「真っ白になれる」と禁煙も課して走り始めた。当初は1キロもまともに走れなかったが、徐々に身体は絞られ、肌は焼けていった。

 大会挑戦は10キロから始め、ハーフ、フルと段階を上げてきた。2012年に初めて100キロに挑んだ時は「キツくて。もう二度と出ないと思った」という。しかし、自宅でじっとしていると身体がうずき、それ以来、年に3、4回のペースでウルトラマラソンに参加している。

 優勝のみを考えて序盤から飛び出した。20キロ地点で2人に追いつかれたが「弱気を見せない」とあえて後ろは振り返らなかった。下りのたびに飛ばすことを繰り返すと、30キロ地点までに再び一人旅になり、あとは追随を許さなかった。

 今季はウルトラマラソン5大会に出場し、3大会で優勝。1日の福岡国際マラソンは2時間30分17秒で自己記録を更新した。「波に乗っている。今の夢は2連覇です」と39歳は走り続ける。
 (古川峻)


【100キロの部】

▽男子
(1)間宮秀幸(愛知)  7時間13分56秒
(2)飯干守道(福岡)  7時間42分53秒
(3)土井陵       7時間44分30秒
(4)新里大(沖縄)   7時間45分47秒
(5)古北隆久(神奈川) 7時間55分50秒
(6)福田圭介(千葉)  8時間3分28秒
(7)小森了(大阪)   8時間7分21秒
(8)樋山邦治(愛知)  8時間27分19秒
(9)木畑貴行(和歌山) 8時間27分51秒
(10)小林優史(東京)  8時間28分9秒

▽女子
(1)仲田光穂(千葉)  7時間47分35秒
(2)石川奈都子(東京) 8時間44分22秒
(3)志水るみ(兵庫)  8時間57分59秒
(4)坂本智子(山梨)  9時間26分52秒
(5)都筑望(神奈川)  9時間36分27秒
(6)金本紗季(大阪)  9時間51分52秒
(7)北川佳奈(兵庫)  9時間58分44秒
(8)市村浩美(神奈川)10時間5分19秒
(9)鈴木純子(東京) 10時間17分47秒
(10)仙波澄(東京)  10時間19分43秒