那覇工高が全国V2 車両製作、宙返り数競う スターリングラリーMAクラス


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スターリングテクノラリー全国大会で優勝した那覇工業高校の(後列左から)安冨祖奏明さん、運天翼さん、金城瑠さん、米須琉葵さん(前列左から)小那覇了輔さん、宮里選さん、玉代勢尚己さん=12日、浦添市の同校

 空気が熱源によって膨張、収縮する性質を利用して動く「スターリングエンジン」を搭載した車両で競う「第23回スターリングテクノラリー全国大会」がこのほど埼玉県で行われ、那覇工業高校が大会2連覇に輝いた。生徒たちは「全部の部品を全員でできるように取り組んだ。優勝できて最高にうれしい」と喜んだ。

 那覇工業が出場した「ミニ宙返り耐久クラス(MA)」では車幅105ミリ、車高90ミリ以内の車体で、高さ0・85メートルの垂直ループを5個含む周回コースで宙返りの回転数を競う。

 メンバーは、2年生の安冨祖奏明さん(17)、運天翼さん(同)、小那覇了輔さん(同)、金城瑠さん(16)、宮里選さん(同)、玉代勢尚己さん(同)、米須琉葵さん(同)の7人。MAクラスは全国から30台のエントリーがあった。走行中に車体が割れたり、ひっくり返ったりするなどアクシデントもあったが450回転を記録し他校を引き離した。

 機械工作部スターリング班で部長の安冨祖さんは「全国大会のコースはでこぼこしていたので、サスペンションを取り入れて車体の衝撃を和らげた」と大会を振り返った。ホイール部分を担当した小那覇さんと宮里さんは「アルミを計り図面の寸法通りに旋盤で削る作業は難しかったが、自分たちの作った車体で優勝できて感動した」と喜びを語った。

 顧問の眞境名文彦さん(40)は「優勝した実績は自信にもなる。一人一人の強みにしてほしい」と生徒を励ました。

 約9メートルの走路1周のタイムを競う「ミニ・スピード・クラス(M)」では美里工業高校が1・36秒の記録で優勝した。