辺野古移設、促進訴え 宜野湾市長ら 議長「議会の意思」


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 来県した菅義偉官房長官は21日、宜野湾市の松川正則市長と上地安之市議会議長と那覇市内のホテルで面談した。松川市長は普天間飛行場の危険性を訴え、早期に返還期日を確定させるよう求めた。上地議長は、市議会が9月に賛成多数で可決した、名護市辺野古移設促進を求める意見書を菅氏に手渡した。

 菅氏は「一日も早い全面返還の実現に向け、全力で取り組む。返還までの基地負担軽減に取り組んでいく」と語った。飛行場の返還期日は明言しなかった。

 松川市長は「返還合意から23年がたっても返還されず、市民は常に危険と隣り合わせの中で不安を抱えながらの生活を余儀なくされている」と説明した。普天間飛行場の格納庫内で有機フッ素化合物PFOSを含む泡消火剤が漏出した問題に触れ、早めに基準値を設定するよう要請。外来機の飛来禁止を米側に働き掛けることも求めた。

 上地議長は意見書を渡しながら「議会の意思として受け止めていただきたい」と述べた。また、普天間飛行場が返還されるまでの負担軽減策として訓練の全国分散を訴えた。