第1回ちゅらうちなー草の根平和貢献賞 県内6団体を表彰 知事「平和考えるきっかけに」


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 平和につながる身近な社会貢献活動に取り組む個人や団体の功績をたたえる「第1回ちゅらうちなー草の根平和貢献賞」の表彰式が26日、県庁で開かれた。来年、戦後75年を迎えるに当たり玉城デニー知事は「皆さんの功績をたたえることで、県民が改めて平和な世の中を維持していく大切さを考えるきっかけになると期待している」と述べ、選出した6団体に賞状を贈った。

第1回ちゅらうちなー草の根平和貢献賞に選ばれた6団体の関係者ら=26日、県庁

 受賞者は一般の部(個人・団体)でおやじバンド「GENNO65」、丸浩重機工業、NPO法人うらおそい歴史ガイド友の会の3者。学校関係部門ではつしま丸児童合唱団・那覇少年少女合唱団、恩納村立安富祖中学校1年1組、「沖縄・長崎・広島から平和を考える学び合い」が表彰された。

 戦時の食事を追体験するなど工夫した平和学習を実践してきた恩納村立安富祖中学校1年1組の幸地ほたるさん(13)は「戦争の恐ろしさ、平和のありがたさを胸に刻み平和を発信したい」とあいさつした。次年度から村内中学校5校が統合する。幸地さんは「1組のメンバーで継続して平和について考え、悲惨な戦争の語り手として取り組むことができたらいいなと思う」と話した。

 糸満市摩文仁の平和祈念公園で開かれる平和祈念こいのぼりまつりで、5年前から無償で重機を使い巨大こいのぼりを揚げている丸浩重機工業(南城市)の比嘉俊浩社長は戦争で祖父を亡くし、父は黄りん弾で背中がやけどだらけになったと語り、「二度と戦争をやっていはいけないと常日頃思っている。これからも微力ながら平和のために尽力したい」と力を込めた。