キングス連勝止まる 序盤つまずき追撃及ばず Bリーグ第27戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは5日、沖縄市体育館で東地区1位の宇都宮ブレックスと今季第27戦を行い、69―83で敗れた。連勝は9で止まった。通算成績は19勝8敗で西地区1位のまま。次戦は15日、同会場で滋賀レイクスターズと戦う。

 前日の4日は宇都宮との激戦を制したキングスだったが、この日は出だしで強度のある守備に気迫で押されてしまった。後半に小野寺祥太の粘り強い守備から攻勢に転じるが、前半の点差が大きかった。東西1位同士の直接対決の連戦は1勝1敗。相手の連続勝利を止めたが、キングスも連勝を伸ばせなかった。

 開始から2本の3点弾などで0―8と引き離される。宇都宮の圧力に岸本隆一や並里成がターンオーバーを許すなど痛い失点も重なり、並里のパスがジャック・クーリーに届かない場面も目立った。タフシュートの成功率はがぜん低くなり、27―49で折り返す。

 流れを引き寄せたのは第3クオーター(Q)、小野寺のマンツーマン守備からだった。藤田弘輝HCが「べたべたとくっついて相手の嫌がる仕事をした」とこの試合でほぼ唯一評価した働きぶりだった。ルーズボールをコートの外に飛び出して追いかける執念でチームに火をつけると、満原優樹や岸本の3点弾も決まって50―65まで追い上げた。第4Qもクーリーを中心に互角以上の勝負をしたが、宇都宮の高確率のシュートや層の厚さに苦しみ、点差を縮めきれなかった。

 小野寺は「出だしが鍵になる。激しい守備ができなければ優勝はできない。アグレッシブなプレッシャーを継続したい」と敗戦を次につなげる構えだ。
 (古川峻)


宇都宮(23勝5敗)
 83―69(24―15,25―12,16―23,18―19)
キングス(19勝8敗)

 【評】第1Qで圧力をかける宇都宮に対して受け身になり、突き放された。ジャック・クーリーが攻守で柱となるものの、宇都宮の守備に対しキングスはタフシュートの成功率が低く、27―49で折り返した。第3Q、小野寺祥太らが起点になり3点弾などで追い上げたが、前半の点差が響いた。

◆前半引いてしまった

 藤田弘輝HC(キングス)の話 前半、相手の圧力の強度に驚いて引いてしまった。後半は良かったが、その我慢強さを40分間続けられないとチャンピオンシップレベルでは勝てない。ベーシックな部分を大事にしたい。

◆エナジーで上回った

 安齋竜三HC(宇都宮)の話 エナジーで琉球に上回るように準備した。試合前の指示の通り、攻守で一つ一つの判断やエナジーが出だしから良かった。