池城・仲村 攻守の要 チームけん引 春高バレー


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準々決勝 西原―清風 ジャンプサーブを打つ西原の池城浩太朗(奥)とアタックに備える(手前左から)庄島ジェイソン新時、松田蓮、仲村英治ら

 バレーボールの第72回全日本高校選手権(春高バレー)第3日は7日、東京都調布市の武蔵野の森総合スポーツプラザで準々決勝まで行われた。男子西原は3回戦で慶応(神奈川)に勝利し、8年ぶりの8強進出を決めたが、準々決勝で昨年準優勝の清風(大阪)に惜敗した。

 ポイントゲッターかつ守備の要として支えた池城浩太朗と仲村英治のダブルエース。それぞれ176センチ、174センチは全国では決して高くはない。それでもビーチバレーでも鍛えた洞察力や瞬発力に、1年から全国を経験してきた判断力で生み出すプレーは強豪校の中心選手にもひけをとらない。城間監督も「1年からレギュラーを守り続け、チームのキーマンだった」と手放しで褒めた。

 池城は3枚付けられながらも、冷静な判断でその隙を突いてスパイクを決め、エンドライン際を狙う超攻撃型のサーブを貫いた。リードされた際には、主将として輪の中心で「冷静に。楽しもう」と回りを率いたが、「(4強の)壁はいかに大きく厚いものか」と悔しさをにじませた。

 卒業後は日体大に進学予定で「自分のプレーをして、強いスパイカーを目指したい」と再び全国の地を狙う。

 相棒の仲村は「悔しさより終わった寂しさが大きい」と自然と涙がこぼれた。国体で経験した「『日本一の景色』を後輩にも見せたい」との思いが人一倍強かった。

 準々決勝は後がない第2セット、相手のマッチポイントでスパイクを決めたが、相手の強打にレシーブが乱れて試合を決められると、思わず額をコートに付けた。

 「日本代表を目指す」と進学予定の日大でアタッカーからリベロへの転向を決心している。夢の「日本一」に変わりはない。この惜敗を胸に頂上を目指す。


【男子】
▽3回戦
 西 原
 2―0(25―22,25―19)
 慶 応(神奈川)

▽準々決勝
 清 風(大阪)
 2―0(25―23,25―23)
 西 原