沖縄深海で新種のハゼを発見 美ら島財団とOISTが判明 黄色が特徴、「ユウナ」と命名


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恩納村沖の深海から見つかった「ユウナハゼ」(沖縄美ら島財団提供)

 【本部・恩納】沖縄美ら島財団が恩納村沖の深海で発見したハゼ類が国内初記録の種であることが、同財団と沖縄科学技術大学院大学(OIST)などの研究で判明した。体が黄色いことから、和名はユウナ(オオハマボウ)の花にちなみ「ユウナハゼ」と命名。同財団などが8日発表した。

 ユウナハゼは2017年8月、恩納村瀬良垣沖の水深214メートルの海底を無人探査機で調査中、採取したオオクマサカガイの貝殻の中から1個体が発見された。

 全長2・5センチで体全体が黄色く、尾びれの付け根だけにうろこがあるなど、国内のハゼ類と異なる特徴があった。

 飼育していたが3カ月後に死亡したため、標本を調査した。この種の発見は世界で7例目で、最も深い水深での発見。DNA解析の結果、サンゴ礁や岩礁に生息するイレズミハゼの近縁であることも分かった。

 同財団は「今後も無人探査機調査で珍しい生物を発見し、海の生物の面白さを伝えたい」としている。