アートで平和を発信 6月から沖縄で国際平和芸術祭


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社
「沖縄アジア国際平和芸術祭2020」について説明する(左から)奥平一夫氏、大田和人氏、比嘉豊光氏、佐喜眞道夫氏、富田詢一氏、新垣安雄氏、國吉和夫氏=10日午後、県庁記者クラブ

 平和の発信やアジアの近隣地域とのアートを通じた交流を目的とした「沖縄アジア国際平和芸術祭2020」が6月から12月にかけて沖縄県内各地の美術館や博物館、ギャラリーなどで開かれる。15年から開催されているマブニ・ピースプロジェクトを発展させた企画で、趣旨に賛同するアーティストらでつくる実行委員会が主催する。

 同プロジェクトの比嘉豊光氏、琉球新報社会長の富田詢一氏、佐喜眞美術館館長の佐喜眞道夫氏ら実行委のメンバーが10日、県庁記者クラブで発表した。10日現在、韓国10人、台湾10人、県内30人のアーティストの参加が決まっている。

 イベントの一環として、1980年に起きた韓国の「光州事件」当時、民衆文化運動を主導し、投獄された経験を持つ美術家・洪成潭(ホンソンダム)さんの展示会を佐喜眞美術館で開催する予定。詳しい期日は今後決定する。佐喜眞氏は「展示会を通して民衆芸術の役割を感じてほしい」と話した。

 実行委は芸術祭の特別企画として、焼失した首里城の瓦を再利用し屋根シーサーを作る「わったー首里城再興応援県民プロジェクト」を企画しており、関係機関に理解・協力を求める。