社会

沖縄の豚熱ウイルス 国内から感染 遺伝子型が一致

殺処分された豚の埋却地=沖縄市(沖縄県提供)

 農林水産省と沖縄県は20日、沖縄県内の養豚場で発生した豚熱(CSF、豚コレラ)のウイルスが国内から侵入した可能性が高いとの見解を示した。ウイルスの遺伝子配列の一部分が岐阜などで発生した遺伝子型と一致した。

 これまでに県内で見つかった4例の豚熱ウイルスについても動衛研が遺伝子解析を進めており、現時点で海外からウイルスが侵入した可能性は低いという。

 うるま市の養豚場で5例目の感染疑いがあった豚は、農研機構動物衛生研究部門(東京都、動衛研)の検査で「牛ウイルス性下痢(BVD)」の感染と判定され、豚熱ではなかった。BVDは豚には症状が出ないが、体内でウイルスを保有していたことから豚熱が疑われた。

 動衛研は1例目のウイルスについて全遺伝子解析を進めており、今週中にも解析結果を発表する。農水省は最終的に、全遺伝子解析結果と人や物の行き来に関する疫学調査の結果を合わせた、総合的な判断で侵入ルートを解明する。


 うるま市と沖縄市の7カ所の養豚場で豚熱の防疫措置を終えたことを受け、県が陸上自衛隊に出していた災害派遣要請が20日に完了した。今後28日間で、発生農場の周辺にある養豚場で合計3回の清浄化検査を県が実施し、新たな異常が見られなければ感染は終息したとみなされる。

 計3回の検査が順調に進んだ場合、うるま市内の4養豚場は2月16日ごろ、沖縄市内の3養豚場は同17日ごろに全ての制限区域が解除となる。県は養豚場の消毒作業も継続し、ウイルスの封じ込めに力を入れる。

 8日に県内で豚熱の感染が確認されて以降、うるま市と沖縄市の現場では計9千頭余の豚の殺処分や死骸の埋却など防疫措置が進められ、19日までに発生農場での初動の防疫措置が完了した。県は既に10キロ圏内の全養豚場で1回目の検査を進めており、週内にも結果を確定する。

 防疫措置の完了から17日経過後に2回目の検査を実施し、陰性が確認されれば10キロ圏内の地域を対象にした「搬出制限区域」が解除となる。

 さらに防疫措置完了から28日が経過する直前に、3キロ圏内の養豚場で3回目の検査を実施し、陰性であれば3キロ圏内を対象にした「移動制限区域」の規制が解除になる。



関連するニュース






  • お知らせ


  • 琉球新報デジタルサービス



  • 会員制サービス






  • 他のサービス