保育園上空の米軍ヘリ飛行停止求める地元議会の意見書「知らなかった」 防衛局企画部長が謝罪


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緑ヶ丘保育園を初訪問する沖縄防衛局の村井勝企画部長(中央)=27日、宜野湾市野嵩

 【宜野湾】2017年12月に宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園に米軍部品が落下した問題で、沖縄防衛局の村井勝企画部長らが27日、園を訪れた。村井部長は、防衛局と園側が調査した騒音などの調査データを19年12月に米側へ示し、米軍機が園上空を飛行しないよう求めたと報告した。一方、神谷武宏園長は「(上空を飛ぶ)状況は変わっていない」として改善を求めた。

 村井部長らは園内で、神谷園長や園児の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子会長らと面談した。神谷園長らによると、村井部長は具体的な方法は示さなかったが「どうしたら園上空を飛ばない状況をつくれるか、検討させてほしい」と話した。

 また神谷園長が、18年12月に宜野湾市議会が米軍ヘリの園上空の飛行停止などを求める意見書を全会一致で可決したことを報告した際、村井部長は「知らなかった」と述べたという。神谷園長は「どれだけの本気度があるか疑問だ」と抗議し、村井部長は「確認する」として謝罪したという。

 神谷園長は面談後の取材で「皆でこの状況を変えていきたい」と述べた。宮城会長は「(調査データに関する米側の)答えを得られなくて残念だが、これからも声を上げていく」と強調した。