【記者解説】謝花副知事の意向強く反映した人事に 玉城知事の狙いとは…


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 玉城デニー県政の2020年度の幹部体制が固まった。6部で新任の部長に入れ替え、筆頭部長の知事公室長に実務能力の高い統括監を昇任させるなど、次期沖縄振興計画や沖縄の日本復帰50年など大きな節目を前に「適材適所」を意識した人事となった。知事就任以降、基地問題の対応などで忙殺される玉城知事だが、今回の幹部人事は積極的に三役で意見交換し合った。最終調整で県職員からたたき上げの謝花喜一郎副知事の評価を尊重して新任部長の配置案を差し替えるなど、謝花副知事の意向が強く反映された側面もうかがえる。

 関係者によると、18年10月の知事就任以降、女性が活躍できる環境づくりに取り組んできた玉城知事は「デニーカラー」を強く打ち出そうと、大城玲子・子ども生活福祉部長を女性初の総務部長に抜擢(ばってき)する考えを示していた。だが池田竹州知事公室長の安定感などを重視し、最終的に池田氏を総務部長、大城氏を保健医療部長に据えることを決めた。

 池田氏の後任は、謝花喜一郎副知事の下で県土保全条例の改正の実務を担った金城賢財政統括監に白羽の矢が立った。金城氏は大田昌秀県政時に基地対策室で調整業務などを担っており、基地問題の行政に通じていることも評価された。

 女性登用に強いこだわりを見せた玉城知事は、新たに名渡山晶子・子ども福祉統括監を昇任させた。

 ただ女性の管理職の数はまだ少なく、11部長中、女性部長は2人にとどまる。それを踏まえ次期部長候補として統括監級に女性を昇任させる方針で、今後も女性部長を誕生させたい考えだ。

 一方、玉城知事は富川盛武副知事と謝花副知事を続投させるほか、本年度から補佐役の政策調整監に任命した元沖縄市副市長の島袋芳敬氏に首里城復元の業務などを任せている。庁内を掌握しつつ知事の業務負担を分散し、新たな沖縄振興のビジョンも描ける布石を敷いた人事と言えそうだ。
 (松堂秀樹)