自主財源比率は過去最高の36% 県税が82億円増加も歳出で延びているものは… 沖縄県予算


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 2020年度一般会計当初予算案では歳入のうち、自主財源が占める割合が8年連続で上昇し、過去最高の36・6%となった。県税が前年度より82億円増え、県債発行額も7・3%増となる493億円を計上した。好調な県内景気や消費税率引き上げなどにより県税および地方消費税清算金が増えたほか、地方財政対策一般財源所要額が伸び、臨時財政対策債を加えた実質的な地方交付税が増えた。

 自主財源と表裏一体の関係となる依存財源は約64%。依存財源で軸となる地方交付税は前年度比0・1%減の2098億円だった。国庫支出金は前年度比0・7%増の1952億円だった。

 歳出は公債費が減る一方で社会保障関係費の伸びなどを反映し、補助費などが増加した。大東地区海底光ケーブル工事の着手などにより投資的経費も合わせて増加した。人件費も前年度比で2・2%増の2066億円を計上した。子どものための教育・保育給付費などの社会保障関係費などの増加に伴い、予算編成過程で収支不足は前年度比で6億円増となる215億円の収支不足となった。不足分は基金を取り崩して補填(ほてん)する。