【恩納】第29回琉歌大賞(主催・同実行委員会、共催・恩納村、村商工会、琉球新報社)の表彰式が9日、同村ふれあい体験学習センターで開かれた。一般の部大賞に伊波興福さん(享年92)=名護市、児童生徒の部大賞に冨着空さん(11)=恩納村立仲泊小学校6年=が選ばれ、入賞者に賞状が贈られた。今回は「年」をテーマに一般で112人(269首)、児童生徒で365人(516首)の応募があった。
80歳から琉歌に挑戦してきた伊波さん。7日に逝去し、この日は孫の伊波寿々歌さん(36)が賞状を受け取った。寿々歌さんは「祖父は琉歌を生きがいにしていた。式を楽しみにしていたのでぜひ報告したい」と涙ながらに語った。
初めて琉歌に挑戦したという冨着さんは「最初に受賞を知った時は驚いた。賞状をもらい、実感が湧いてきた」と笑みを見せた。
一般の部審査委員長の波照間永吉さんは、審査講評で「琉球・沖縄の文化に包まれる心地よさと、多くの方が琉歌を受け継いでいることに心強さを感じた」と述べた。