2こども園を公私連携型に移行へ 糸満南と西崎 保育士不足で再編


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 【糸満】糸満市は保育士不足などから市内6園の市立こども園のうち、糸満南こども園を2021年度から、西崎こども園を22年度から公設民営の公私連携型に移行する「市立認定こども園在り方計画書素案」をこのほど取りまとめた。兼城、真壁、喜屋武の3園は公立で継続して保育士を集約し、モデル園にする考えだ。19年度から休園する潮平こども園は20年度も休園し、ニーズを見ながら学童クラブなどへの活用を検討する。保育士不足で19年度の3歳児の募集を休止した西崎こども園は、20年度から受け入れを再開する。

 市は潮平こども園の休園などを受け、19年7月から市立認定こども園在り方検討委員会で今後について議論してきた。17日に委員会として最終決定し、市長に意見書を提出する。3月中に市の計画を決定する。

 市保育こども園課によると19年度も保育士が不足し、他の園が応援するなど「綱渡りの状況」という。次年度の非正規職員を募集中だが「本年度より少なくなる可能性が高い。クラスを閉める状況が来てもおかしくない」と教育・保育の質を確保するためにも再編が必要との見解を示す。

 都市部の園が公私連携になることについて「田舎の園を民間に移行するにはハードルが高い。人口の少ない地域でも同じサービスを提供する責任が公にはある」と説明する。

 糸満南こども園では、在園する3歳児の5歳児への進級時に民間移行する。同園保護者会では、在園児と民間移行を知らずに入園を希望した新3・4歳児の園児・保護者の不安を払拭(ふっしょく)するため、民間移行の2年間の延期を求める署名を集めた。