民間地上空の飛行は不可避 FA18部品落下 米軍の「飛行経路は海上と基地上空」に地元が反論


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【中部】FA18戦闘攻撃機の給油口パネルが紛失したことに関し、米軍は「当該機の主な飛行経路は海上と米軍基地上空で、安全上の懸念はない」と説明している。しかし嘉手納基地の周辺は住宅や道路などに囲まれており、民間地上空をまったく飛ばずに離着陸することは不可能だ。

 米軍嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)の當山宏会長(嘉手納町長)は、「(嘉手納基地の)米軍機は住宅地や一般道路の上空を通過する」と指摘。その上で「住民に少しでも危害や不安を与える運用は断じて許されない」と批判した。

 目撃者によると、パネルを紛失した機体はうるま市方面から嘉手納基地のフェンス沿いにある県道74号の上空を通過し、沖縄市上空を旋回した後に嘉手納基地の南側滑走路に着陸している。

 うるま市方面には沖縄市池原、登川などの住宅街や県道などが広がる。過去に米軍機が墜落したうるま市石川、川崎も滑走路の延長線上に位置する。

 逆の北谷町方面を飛行した場合も、交通量の多い国道58号の上空を横切ることになる。同方面の滑走路延長線上には北谷町砂辺などの住宅街がある。