沖縄県内で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認されたことを受け、沖縄県は14日会見を開き、患者との濃厚接触者は15人で健康観察を続けていると明らかにした。
患者は南部保健所管内在住の60代の女性で、集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客が利用したタクシーの運転手。県の健康観察リストには入っていなかった。
患者は2月1日にダイヤモンドプリンセス号に乗船していた日本人4人をタクシーに乗せた。5日に咳がひどくなり関節痛などの症状が出現。12日に南部保健所へ電話相談し、その後医療機関を受診。肺炎の所見が見られたことから検体を採取し、13日に県衛生環境研究所で遺伝子検査を実施。リアルタイムPCRで陽性となったため、同日から感染症指定医療機関に入院している。確認検査の結果、14日、新型コロナウイルスが検出された。現在、患者の容体は安定している。
県は現段階で患者の家族や同僚など15人を濃厚接触者と特定し健康観察をしている。その他の接触者については保健所で情報を収集している。
県は感染予防のため①流水や石けんを使った手洗いの徹底②手を洗えないときはアルコールなどで消毒③人混みを避ける④せきやくしゃみなどの症状がある場合はマスクを着用する⑤定期的な換気―を呼び掛けている。
また、37、5度以上の熱とせきがある人で2週間以内に中国湖北省や浙江省に渡航歴がある人、または2週間以内に湖北省や浙江省に渡航歴があり、発熱やせきなどの症状がある人と接触歴がある人は保健所に連絡するよう呼び掛けている。【琉球新報電子版】