米軍の訓練海域は「見直しを」 MH60ヘリ海上墜落 県議会が抗議


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 米海軍のMH60ヘリコプターが1月末に那覇市から東に約170キロの公海上に墜落した件で、県議会の代表者らは14日、日米の関係機関に出向き、13日の本会議で全会一致で可決した抗議決議と意見書を提出した=写真。原因究明や再発防止、同型機の飛行中止を求め、沖縄周辺の訓練海域・水域の見直しを求めた。

 外務省沖縄事務所と沖縄防衛局でそれぞれ対応した川村裕沖縄担当大使と竹内芳寿防衛局次長は「米軍は必要な訓練をしている」と述べ、区域見直しに同意しなかった。一方で本省に要望を伝える考えを示した。

 県議らによると、在沖米総領事館で対応したヒラリー・ダウアー首席領事も「不安を与えたのは残念だ。遺憾に思う」と述べつつも、訓練区域の見直しに肯定的な発言はなかった。

 米軍基地関係特別委員会の仲宗根悟委員長は「外来機が県内に飛来して事故を繰り返すのは空域・水域が広大に広がっているためだ」と指摘した。

 議員団は「主権国家として自らの領空・領海を明け渡していていいのか」「本気で事故を減らす気があるのか」などと批判した。議会棟への呼び出しに応じなかったことについても反発が上がった。