「大規模催し自粛を」 医師会が緊急会議で異例の提言 新型コロナウイルス感染者が確認された沖縄


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県内で初めて新型コロナウイルス感染による肺炎患者発生を受けて開かれた県医師会の関係者会議=15日、南風原町の県医師会館

 県内で初めて新型コロナウイルスの感染による肺炎患者が発生したことを受け、県医師会は15日、南風原町の県医師会館で緊急の関係者会議を開いた。県内の医師ら病院関係者が出席し、県医師会として感染拡大が落ち着くまでは県内での大規模イベントを控えるよう呼び掛けることを確認した。県内で病院関係者が催事自粛を呼び掛けるメッセージを発信するのは異例。

 会議後に会見した同会の宮里達也副会長は「メッセージであり強制ではない。ただ危機感は強い。体が弱い人、合併症のある人を守るためのメッセージ。理解をいただきたい」と話した。
 県内では14日、本島南部在住でタクシー運転手の60代女性が新型コロナウイルス感染による肺炎を発症していることが確認された。会議では県保健医療部の担当者も招き、感染者の報告を受け意見を交わした。そのほか感染拡大に備えた医療体制の整備や、院内感染予防などを議題に話し合った。今後は毎週土曜日に定例会議を開くことなども確認した。
 一方、県関係者によると、県が集団感染の確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客と接触が否定できないとして健康観察している関係者約200人のうち、症状を訴える人の報告は同日午後6時までなかった。健康観察は同日中で終了する。感染者の女性との濃厚接触者15人にも、発症の確認はないという。