県内国公立大学入試や県立高校入試まで1カ月を切った段階で新型コロナウイルス感染者が沖縄県内で初確認され、教育関係者らは対応に苦慮している。多数の受験生が集まる大学入試の担当者は、感染拡大の予防策や感染者への配慮について協議を進めているが、方針が定まっていない大学もある。高校関係者からは「入試は予定通りに行われるのか」と不安も出ている。
25日の前期試験で2934人が受験する琉球大学は、受験生に感染者が出た場合の対応について「正式決定に至っていない」と説明しつつ「感染が疑われる場合は別室で受験することもある。どれほど影響が出るのか分からず、当日の欠席人数を見て対応することもある」と話した。
名桜大学は近く対応を発表する予定。県立看護大、県立芸術大学は感染した場合は受験を控えるよう求め、追試も行わない方針を明らかにしている。
県教育庁は「知事部局と対応をそろえることが必要で、教育庁だけで先に判断できない」と説明。那覇市内の高校関係者は「もし流行した場合に予定通り入試ができるのか、気になっている」と不安を口にした。