ソフトバンク・砂川、勝負の年手応え “大砲候補”と注目


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
トスバッティングで打ち込むソフトバンクの砂川リチャード=6日、宮崎市生目の杜運動公園

 福岡ソフトバンクの育成3年目、砂川リチャード(沖縄尚学高出)が未来の“大砲”候補として注目を集めている。春季キャンプは1軍選手が中心となるA組に大抜てきされた。「周りはすごい選手ばかりで良いところは盗もうと毎日頑張っています」と3年連続日本一をけん引してきたトップ選手との力量差は感じているようだが、その技を少しでも盗もうと真剣なまなざしを向ける。

 1月には昨年に続き、西武・山川穂高の自主トレに参加。2年連続本塁打王から直々に打撃フォームを指導してもらい「素早い振り」を意識してキャンプに臨んでいる。

 自主トレのかいもあってか、第1クールにキャンプ地を訪れた王貞治会長の前で行ったフリー打撃で長距離弾を披露。「とにかく強く振って重心を意識しろ、とアドバイスももらえた」としっかりアピールにもなったようだ。ミート力、飛距離ともに昨年にはなかった手応えを感じているという。

 育成契約最後の年だからこそ「支配下登録されないといよいよやばいです」と切迫感も募らせる。個人練習で、1軍の立花義家打撃コーチから約30分間、マンツーマンで指導を受けると食らいつくような表情で耳を傾けていた。背水の陣で挑む3年目、砂川の挑戦から目が離せない。

 (上江洲真梨子)