大麻、コカイン、MDMAなど不正薬物20キロ押収 覚醒剤は末端価格1億6782万円分


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 沖縄地区税関は13日、2019年に県内の空港や港湾などで押収した不正薬物の摘発件数を発表した。件数は前年比4件減の41件、押収量は同約15・3キロ増の約20・7キロだった。このうち覚醒剤が約2・79キロ(末端価格で約1億6782万円)に上り、4年連続で押収量が1キロを超えた。

 全国の税関が空港や港湾などで摘発した不正薬物の件数は1046件。押収量は約3・31トンとなり史上初めて3トンを超えた。覚醒剤摘発件数は425件で過去最高を記録、押収量は約2570キロで通常使用量の8566万回分、末端価格にして約1542億円相当となった。

 県内の不正薬物摘発件数は大麻が6件で押収量は約212グラム。コカインやMDMAなどの麻薬の摘発件数が10件、押収量は約15キロだった。1月には石垣市の海岸に漂着した段ボール数個に入ったヘロイン約14・7キロ(末端価格で約5億5300万円)が押収された。

 金の密輸の摘発件数は6件、押収量は約36・9キロだった。

 財務省は「わが国への不正薬物の流入は引き続き拡大傾向にあり、極めて深刻な状況となっている」とし、沖縄地区税関の澤藤琢也調査担当次長は「沖縄も摘発、押収量ともに増加傾向にある。関係機関と協力して水際での厳格な取り締まりを実施していく」としている。