本島周辺海域でジュゴンの生息確認できず… 防衛省は調査範囲拡大も


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国の天然記念物のジュゴン=2008年3月、名護市嘉陽沖(ヘリから撮影)

 【東京】名護市辺野古の新基地建設に伴って沖縄防衛局が実施しているジュゴンの調査で、生息が確認されない状況が続いている。昨年11月には範囲を沖縄本島周辺海域に拡大して航空機で4日間調査したが、生息は確認されなかった。

 防衛省が17日に省内で開いた第24回環境監視等委員会で、ジュゴンに関する今年1月までの調査状況を有識者に説明した。航空機を使った調査のほか、水中録音調査や、えさ場の痕跡調査などでも、生息が確認できる結果は得られていない。
 沖縄防衛局は2007年からジュゴンの生息状況を確認する航空機調査を続けている。沖縄本島北部の海域で当初3個体の生息が確認されていたが、「個体C」と識別されるジュゴンは15年6月を最後に、「個体A」は18年9月を最後に目撃されていない。「個体B」は昨年3月に今帰仁村の防波堤で死んでいるのが見つかった。