位置取り優れた実力者 ⑯FW阿部拓馬(32) 〈新天地で羽ばたく・FC琉球の新戦力〉⑪


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琉球の新エースとして期待されるFW阿部拓馬=4日、読谷村陸上競技場

 「ボールの呼び込み方は、前から琉球にいたのではないか、というほど質の高さを感じた」(樋口靖洋監督)。攻撃的サッカーを貫く琉球のフィニッシャーとして期待される。

 移籍の理由は「沖縄の暖かい気候。攻撃的なサッカーをやりたいと思っていた」と淡々と語った。

 口数は少ないが、背中で多くを語る。優れた状況判断とポジショニングが武器。常にゴールに近いところでプレーし、他選手と複雑に絡み合って得点を狙っている。

 32歳とチームではベテランの域に入る。樋口監督が掲げるコンセプトをいち早く理解し、若手に伝えている。「僕自身もいろいろな選手から学んで成長してきた。それを若手選手に伝えていきたい」という。

 「個人の目標は決めないようにしている。チームのために頑張りたい」と静かに、闘志を燃やした。
 (喜屋武研伍)

<プロフィル>

 あべ・たくま 171センチ、72キロ。東京都出身の32歳。2010年に東京Vでプロデビューすると、12年からドイツ2部のVfRアーレン、甲府、FC東京、蔚山現代(韓国)、18年から仙台でプレーした。J2は93試合37得点。ゴーヤーチャンプルーが大好き。