JAの支店再編は継続審議に 組合員に計画説明へ 来月末に再度委員会


この記事を書いた人 Avatar photo 高良 利香
店舗再編計画の承認見送りなどを説明するJAおきなわの普天間朝重理事長(左)と経営管理委員会の前田実会長=20日、那覇市壺川のJA会館

 JAおきなわ(普天間朝重理事長)は20日、沖縄県那覇市壺川のJA会館で経営管理委員会を開き、店舗の統廃合などを盛り込んだ再編計画を審議した。店舗再編には地域の合意形成が必要との意見が出たことから、この日の会合での計画承認は見送られた。2月末から3月中旬にかけて組合員に計画を説明し、理解を求める。3月末に開催予定の経営管理委員会で再び計画を審議する。

 JAおきなわは収益環境の悪化などを理由に、県内102店舗を統廃合して77店舗に集約する方針を示している。経営管理委員会では委員から、厳しい経営環境に理解を示す意見が出たという。一方、店舗の廃止で利便性が低下することから、組合員の意見を聞いて計画を進める必要があるとの指摘も上がった。組合員に計画の原案を説明して、必要に応じて修正を加えることも視野に入れる。

 組合員への説明は今月26日から3月18日まで、各地の支店運営委員会で実施する。組合員の理解が得られれば、本年度中の計画承認を目指す。

 会合後の記者会見で普天間理事長は「支店運営委員会での議論を踏まえて、どのようにするか決める。計画は押し付けるものではなく、場合によっては修正することもある」と強調した。

 店舗再編に向けて、金融業務を行う支店の統廃合案を先に承認する。生産資材を扱う店舗の統廃合は、組合員に与える影響も大きいことから、時間をかけて方針決定するという。店舗の統廃合は11月にも着手し、2022年3月までの完了を予定する。

 地元から存続の要請が上がっている本部(もとぶ)支店は、経営改善で黒字化した場合に存続を検討する。普天間理事長は「継続的な黒字化ができれば統合を見直す可能性もある」と指摘した。