新型コロナ 接触者を「再々調査」へ 県タクシー協会 防止策を協議


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緊急理事会後、まん延防止策などについて記者の質問に答える県ハイヤー・タクシー協会の東江一成会長(右)ら=20日、那覇市泉崎の同協会

 県内タクシー運転手から相次いで新型コロナウイルスの感染者が出たことを受け、県ハイヤー・タクシー協会(東江一成会長)は20日、那覇市泉崎の同協会で緊急理事会を開催し、感染拡大防止策をまとめた。会議後、会見した東江会長は「残念ながら2人目の発症者が出た。マスク着用、車内消毒、手洗いを徹底する」と説明した。感染した2人がいずれも県の接触者リストから漏れていたため「再々調査」を実施し、週内にも正確な数字を把握するとした。

 集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客を巡っては、初回の調査でタクシー運転手170人が延べ約260回、合計583人を乗せたことが判明した。

 感染した2人はクルーズ客を乗せていたが、1人目は事業者から報告のファクスが届かず、2人目は口頭確認で乗車を否定したことから、リストから漏れていたという。現在、各事業者が改めて業務日報や位置情報の履歴などと突き合わせて接触者を精査している。

 対策については、会員事業者からマスクや消毒液が入手困難だと不安の声があるとして、協会で大量購入し、会員事業者へ配布する。マスクは10万枚、消毒液は全車両分を準備する。運転手の健康診断を3月中に前倒しで実施し、保健所や医療機関と連携した感染防止に向けた講習会の開催などを決めた。