県内で3人目の新型コロナウイルスの感染者が20日に確認され、市中感染の可能性もあることに県内の観光関係者は危機感を募らせている。一方で、過敏になりすぎず冷静な対応が必要との声も上がった。
県ホテル旅館生活衛生同業組合の宮里一郎理事長は「予想はしていた。(市中感染となれば)ステージは変わってくる。不要不急の外出を控えるような呼び掛けが広まると、観光業にとって厳しいという側面もある」と述べ、「県などと協力して感染防止の対策をしていくことが大事だ」と強調した。
沖縄ツーリストの東良和会長も「市中感染が起こるのは時間の問題だ」と指摘した。「ウイルスの正体が知れないから社会がパニックになっているが、冷静に受け止めるべきだ。ワクチンや治療法が確立するのを待つしかない。感染を広げない対策を徹底したい」と話した。
全国旅行業協会県支部の崎山喜孝支部長は「もし市中感染となれば観光業界にかなりの痛手だ」とため息交じりに述べた。感染経路が分からない不安から、さらに旅行控えが生じることを懸念し、「特に中小企業は企業努力では解決できそうにない。終息を待つので精いっぱいだ」と話した。