炭火と秘伝のたれで味わい深い豚丼 帯広豚丼 炭火焼とんたん(沖縄市)<うちなー味まーい11>


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県産のブランド豚で作った北海道帯広の郷土料理「豚丼」

 沖縄市嘉間良にある「帯広豚丼 炭火焼 とんたん」は、昨年11月にオープンした。店の外まで炭火の香ばしい香りがあふれ、道行く人の食欲をそそる。北海道帯広の開拓民が英気を養うため考案した郷土料理「豚丼」を沖縄でも広めたいと、飲食業未経験の富盛容篤店主(46)が新境地に飛び込んだ。

 看板メニューの豚丼は肉の量を松竹梅から選べ、部位別に味の違いも楽しめる。特別な日にはブランド豚にランクアップしてみよう。市内で養豚業と精肉販売などを営む「宮城ふぁーむ」が生産する県産ブランド豚「くいまーる豚」は、豊かな甘みを感じられる。

 くいまーる豚で作った「豚丼(竹)」(税別980円)は隙間なく豚肉が重ねられ、どんぶりのふたを開けた瞬間、豚肉と炭火の芳醇(ほうじゅん)な香りが周囲に広がる。思わずどんぶりをかきこみたくなる感情を抑え、丁寧に豚肉を1枚ずつめくると、特製だれが染み込んだご飯が見えてくる。炭火の香ばしさと豚肉の油がご飯と合わさり、絶品だ。

 富盛店主が東京の修業先で習得した秘伝のたれは、二度漬け、二度焼きすることで、豚のうま味を引き出す。「沖縄市はさまざまな文化が集まるチャンプルーの街だ。地域に根ざし、ソウルフードにしていきたい」と意気込んだ。
 ランチは午前11時~午後3時、ディナーは午後5~10時(ラストオーダーは同9時)で月曜定休。沖縄市嘉間良1の22の10。(電話)098(938)5210。
(下地美夏子)
 

(2020年2月24日付掲載)

「地域に根ざしたお店にしたい」と話す富盛容篤店主(右)と富盛里菜さん=沖縄市嘉間良