モバイルプリンス
2月10日、奈良県の中学校で男子生徒が同級生の女子生徒が着替える様子などを盗撮(隠し撮り)し、メッセージアプリで画像を売買したことが分かりました。
20人ほどの女子生徒が被害を訴えているといい、複数の男子生徒がメッセージグループで画像を共有していたそうです。
盗撮して売買するなんて…。言葉が出ないくらいひどいですね。
モバイルプリンス
技術革新で、小型カメラでも画質が良くなっています。高倍率ズームに対応したり、暗い所でも鮮明に写るスマートフォンも出てきています。
しかし、当たり前だが、盗撮は絶対にやってはいけない。この事件の本質は「スマホのトラブル」ではなく、より重い「人権の侵害」です。女子生徒の尊厳を踏みにじったということです。
確かに、ここまで来ると「スマホの使い方」という枠を超えている気がしますね。
モバイルプリンス
スマホは便利でどんどん進化しているが、使う側の私たちが「法律やモラル」、あるいは「人権」について考えておかないと、簡単に一線を越えてしまう。
「こんなことをする中学生がいるんだ。ひどいな」と、ひとごとで軽く怒ってスッキリするのではなく、「自分がどう気を付けるか」「周りで似たようなことはないか」と、点検する機会にしたい。
そうですね。
モバイルプリンス
例えば、「会社で女性の部下のお尻を触る男性上司」は、今でこそセクハラで大問題になる。
しかし、30年くらい前までは「コミュニケーションの一種」として、日本の男性社会の中では容認されていた過去がある(その時代の映画やドラマなどで、そうしたシーンがある)。
そこから女性を中心に「これはハラスメント(嫌がらせ)で、人権を踏みにじっている」と主張し続けてきたから、「今ではやってはいけないこと」と認識されるようになってきた。
モバイルプリンス
社会の中では、見逃されているだけで他にも多くの「人権を踏みにじる行為」が行われている。スマホなどのハイテク機器も、使い方を間違えるとそれに加担する。
「人権を大事にしよう」と言われても、すぐにはピンと来ないかもしれない。しかし、考え続けることは大事だ。
スマホの操作方法は使っていけば勝手に身に付くが、人権意識は簡単に身に付かない(だからすぐに差別してしまう)。
いま一度、ゆっくりと自分なりに人権について考えてみよう。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。