「毎日、キャンセルの電話に追われ…」 ゴルフ場、3日で100組取り消し 新型コロナで客足遠のき、観光施設が悲鳴


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ゴルフ場(写真と本文は直接関係ありません)

 新型コロナウイルスの感染拡大で学校の臨時休校やイベントの自粛が広がる中で、沖縄県内の遊技場や観光施設の客足が鈍くなっている。これまで外国人客のキャンセルが中心だったが、2月後半頃から国内客も減少し、当面の臨時休業を意識する施設もある。

 恩納村のゴルフ場は26~28日の3日間で約100組のキャンセルがあり、約100万円以上の損失が出たという。支配人は「毎日キャンセルの電話に追われている」と肩を落とす。ダイキンオーキッドの中止の影響もある。例年、大会で沖縄を訪れた関係者や観客が滞在期間中に周辺のゴルフ場でプレーするが、今回はほぼキャンセルとなった。

 客からゴルフ場が休業していないか確認の電話があったというが、現時点では休業の予定はない。ただ、3月の売り上げは前年割れする見込みで、「まだまだキャンセルは出ると思う」と心配する。

 那覇市内のボウリング場もキャンセルが相次いでいる。2月は50~60件の予約のうち約20件が取りやめになった。担当者は「(臨時休業の)可能性は低いが、検討事項として話は出ている」と話す。

 3月の卒業・終業シーズン前後はクラス会の需要が高まり、1組20~30人単位の予約が入ってくる時期だ。だが、今年は学生の団体を中心に予約の取り消しが出始めている。「今は個人のお客さんは入っているが、今後どうなるか先が見えない」と懸念した。

 名護パイン園グループでは、客層の3~4割を占めていた外国人がほぼいない状況だという。25日前後から国内の団体のキャンセルも目立つようになった。3月はグループ全体の売り上げが前年比で3割以上減る見込みだ。

 パートやアルバイトの社員に残業をしないよう呼び掛け、広告費用を抑えて経費の抑制で乗り切ろうとしている。担当者は「感染拡大の状況が長引けば、さらに影響が出る」と先行きに不安を見せた。