緊縮卒業式でも胸には「笑」を―。県立普天間高校のPTAはこのほど、卒業生が1日の卒業式で胸に付けるコサージュを手作りした。風呂敷を折って作ったコサージュには「笑」の文字がプリントされている。新型コロナウイルスによる肺炎拡大に伴う措置で式本番は例年より質素になるが、手作りコサージュで「卒業しても笑顔で」の思いを伝える。
同校PTAによるコサージュ作りは恒例で、近年はその年を象徴する漢字一文字をプリントした風呂敷で制作している。今年のPTAは楽しく充実した高校生活を象徴する「笑」にすることを決め、書道部の生徒に揮毫(きごう)を依頼した。
制作には約300人のPTAが参加し、思いを込めて風呂敷を折った。PTAの代表が2月29日の式リハーサルで学校に来ていた生徒に贈呈。制作過程のスライドショーも見てもらった。
スライドショーを制作した宮城貴男さん(46)=会社員=らPTAメンバーは「笑顔がいっぱいの学年だった。前代未聞の事態で花道のない卒業式になるが、笑顔で卒業してほしい」と話した。