宮古島トライアスロン中止決定 新型肺炎影響を考慮


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 【宮古島】4月19日開催予定の「第36回全日本トライアスロン宮古島大会」(主催・宮古島市、琉球新報社)の大会実行委員会臨時総会が2日、宮古島市平良のJTAドーム宮古島で開かれ、新型コロナウイルスの影響を考慮し大会の中止を正式決定した。実行委員会会長を務める下地敏彦市長は「誠に残念。現時点で終息の見通しも立っておらず、アスリートや市民の安心安全を優先するために中止の判断をせざるを得ない」と述べた。

 実行委によると、同大会が中止になるのは初めて。事務局は、出場予定の選手が納付した参加費について全額返還すること、今大会で年齢上限の65歳を迎える出場選手については、特例で次回大会出場の優先権を与えるとの方針を示した。これまでの大会準備で支出した費用は約2200万円で、今後市議会で議論し、補正予算で補塡(ほてん)するなど、対応案を検討していくとした。

 国内の感染状況を踏まえ、先月27日に開かれた専門委員会で医療関係者や保健所職員から「感染源の特定もされていない」「仮に感染が確認された場合、指定収容先の病院が島内に1カ所しかないため、十分な対応がとれない」などの懸念が示されていたことなども挙げ、出場するアスリートやボランティアで参加する市民らの安心安全が最優先であることをあらためて確認した。同大会についての問い合わせは宮古島トライアスロン実行委員会(電話)0980(73)1046。

昨年の宮古島トライアスロン大会のスタートの様子=2019年4月14日、宮古島市下地の与那覇前浜ビーチ