新型コロナウイルスの感染拡大を受け、6日までに県内でも移動献血を予定していた企業や団体などのキャンセルや延期が発生するなど、影響が出始めている。県赤十字血液センターによると、O型の血液の在庫が厳しい状況となっている。同センターは「献血に一人でも多くの人の理解と協力が必要だ」と献血を呼び掛けている。
同センターを所管する九州ブロックでは、献血人数が目標の8割にとどまっている。同センターによると、予定していた企業からテレワークや時差出勤などで従業員が足りないために「いつも通り協力できない」とキャンセルになった例があった。また、イベントの開催中止で献血ができない例もあったという。
同センター献血推進課の真喜志淳課長は「血液は人工的につくることができない。体温測定や手指の消毒、清掃などを徹底し、感染防止に注意を払っている」と述べ、協力を呼び掛けた。
6日、那覇市久茂地の献血ルームで献血した上間鉄矢さん(36)=同市=は「定期的に献血をしているが、今年は初めて。献血に人がいないという話を聞いたので、久々に来てみようと思った」と語った。
同センターはインターネット上や電話で献血の予約ができる「ラブラッド会員」を募集している。ウェブ上で過去のデータを見ることができるなどの利点がある。