沖縄県にベルトコンベヤー使用を申請 辺野古土砂搬出で業者、本部港に


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 名護市辺野古の新基地建設に伴う本部港塩川地区からの土砂搬出で、搬出を請け負う業者が、ベルトコンベヤーの使用許可を県に申請したことが11日、分かった。名護市安和の琉球セメント桟橋のうち、老朽化が指摘され県が撤去を求めていた旧桟橋について琉球セメントは2日、4月以降の使用も許可するよう県に申請した。旧桟橋が使えなくなり搬出作業のスピードが落ちるのを回避したい考え。旧桟橋が使えなくなった場合は本部港でベルトコンベヤーを使って作業効率を補うため、両にらみで申請しているとみられる。

 老朽化した旧桟橋の撤去を求める市民団体の要請に対して、県は3月31日までに撤去するよう琉球セメントに求めていた。ベルトコンベヤーの使用と旧桟橋の使用の両申請について許可の見通しは立っていない。関係者は「これまでと同じ能力で土砂搬出をしたいのではないか」と話している。

 業者がベルトコンベヤーの使用許可を県に提出したのは1月下旬ごろ。県関係者は「許可が下りれば、4月以降にも試運転をしながら稼働させたいのではないか」と話した。ベルトコンベヤーなどの固定物を港に置くには、県の港湾施設用地の使用許可が必要になる。現在、置き場所など調整が進められている。

 使用が検討されているのは移動式のベルトコンベヤー。港に運び込んだ土砂をベルトコンベヤーの受け台に乗せ、直接運搬船に運び込む工程が想定される。県関係者からは「安和でも赤土の管理が十分になされていないのに、公共の港でも同じことをされるのは困る」と環境への影響を懸念する声も上がっている。