PFASの水汚染解決へ4200筆 市民団体が沖縄県に署名提出


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 県内7市町村に給水する北谷浄水場の水源が高濃度の有機フッ素化合物(PFAS)に汚染されている問題で、有機フッ素化合物汚染から市民の生命を守る連絡会は12日、問題解決を求める署名を県に提出した。署名は11日現在で4200筆。宛先は玉城デニー知事と金城武企業局長。

 署名は北谷浄水場が供給する水のPFAS濃度を1リットル当たり1ナノグラム以下とすることや、汚染源となっている比謝川などからの取水を止めるよう求めている。

 県企業局の上地安春配水管理課長は汚染への不安に理解を示し、今後もPFASの低減に努めるとした。

 一方、厚生労働省が4月にも水道水中のPFOSやPFOAの濃度に関する暫定目標値を1リットル当たり50ナノグラム以下と設定することについては「国の機関で科学的、最新の知見に基づき設定された。一定の前進があったと考えている」とした。また水の安定供給の観点から、比謝川などからの取水は続けると説明した。

 連絡会の桜井国俊共同代表は「厚労省の値は米環境保護庁が動物実験で出した分析を基に出したものだ。人間に与える影響はまだ分かっておらず、全く納得できない」とし、1ナノグラム以下にするよう重ねて求めた。

 一方、PFASが低体重児出生に影響を与えると指摘されていることについて、県はこの日、1995~2017年の間の県内での低体重児出生率に関するデータを連絡会に開示した。

 それによると、北谷浄水場が給水する7市町村と周辺2町村の9市町村での低体重児出生率(10・7%)と、その他市町村(10・8%)の間では大きな差はなかった。