きれいにはなったけど…。南城市玉城の市指定有形民俗文化財「ヤハラヅカサ」の碑がペンキ塗装され、以前とは違った外観を見た市民らに動揺が広がっている。市文化課によると、市外から拝みのために訪れた男性が、藻がこびりついて汚れている碑を見て「清掃」しようと白ペンキで塗り、その上から黒色で文字を書き直した。会員制交流サイト(SNS)上では「いたずらではないか」と、戸惑いの声が広がった。市文化課は「男性に悪意はない」として、今後の対応を協議している。
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ヤハラヅカサは百名ビーチの北端の海の中にあり、琉球開びゃくの神アマミキヨが沖縄本島に上陸した際の第一歩をしるした場所だとされている。海から姿を現す干潮時には、手を合わせようと浜に降りてくる市民らが多い。
11日、市文化課に「ペンキを塗っている男性がいる」と電話があった。職員が現場に到着すると、塗装を終えた男性がおり、「きれいにしようと思った」と動機を話した。市文化課は「無断で手を加えることは許されない」とした上で、男性が付近に設置された碑の説明パネルなども磨いてきれいにしていたことなどから「悪意はない」と判断した。