サメ皮製品を新たな産業に ブランド立ち上げ商品開発 年間千頭捕獲も大部分は廃棄の皮を利活用


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サメ革ブランド「RYUKYU SHARK」の商品

 【北谷】県産サメの皮を利活用した商品開発に取り組む、輸入業のアバブスタイルが立ち上げたサメ革ブランド「RYUKYU SHARK」の商品がこのほど、完成した。財布や名刺入れなどを製造。ざらざらとした質感に一点一点模様が異なるオリジナリティーあふれる商品が出来上がった。県の新産業としての定着を目指し、サメ駆除の援助や商品開発費などをクラウドファンディングで募っている。稲葉悠代表(39)は「海洋保全への取り組みにもつながると考えている。サメ革製品を新たな産業に成長させたい」と支援を呼び掛けている。

 サメ革は別名エキゾチックレザーとも呼ばれ、ワニやヘビ革と並び希少性の高い素材で、国内での生産事例や国産として流通している商品は少ないという。県内では、年間千頭のサメが捕獲されるが、フカヒレなど一部分を食用として利用し、それ以外の部分は廃棄対象となっている。

「RYUKYU SHARK」の稲葉悠代表(右)と「Makato」の与儀守清さん(左)、制作者の「Leather&Wood U.A.STORE」の友利裕騎代表=4日、北谷町

 「無用とされる部分を、県産のサメ革として付加価値を付けることで、新たな産業として発展させることができるのではないか」と稲葉さん。製品販売に協力するMakatoの与儀守清代表(39)も「耐水性にも優れる、上質なサメ革のとりこになるだろう」と太鼓判を押す。

 商品は、北谷町のレザーショップ「Leather&Wood U.A.STORE」の友利裕騎代表(38)が手作りで制作している。詳細はクラウドファンディング・YUIMAで検索。締め切りは4月11日で目標額は80万円。