南部水道企業長が辞職 不正給与問題の長期化で引責


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 【南部】2017年に発覚した不正給与問題で、八重瀬町と南風原町の水道事業を担う南部水道企業団は18日、八重瀬町の同企業団で理事会を開き、給与是正で発生した給与の過不足金約440万円を来年度予算に計上することを決めた。30日に開かれる企業団議会で予算案が可決されれば、職員9人分の過払い金約250万円と職員11人分の未払い金約190万円が清算される。また仲栄真弘実企業長(67)は、給与問題が長引いたことと自身の勤務態度に問題があったことを理由に、同日付で辞職した。

 同企業団では2017年2月、一部の職員に対し条例や規則に基づかない昇級があったことが発覚。同年4月には企業団労組の合意を得て飛び級などの給与を是正していた。だが過去に支払われた給与の過不足金の算定方法などについて、約3年にわたり企業団と労組の対立が続いていた。

 仲栄真企業長の勤務態度をめぐっては、勤務時間内に通院など私用での外出が度々あったことが理事などから問題視されていた。仲栄真企業長は「特別職なので勤務時間内であっても自分に必要な時間は休めると思っていた。反省している」と話した。