千葉小4女児虐待死が契機 沖縄の虐待防止条例


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 虐待から子どもを守る「県子どもの権利を尊重し虐待から守る社会づくり条例案」が27日の県議会最終本会議で成立する見通しとなった。条例制定の背景には県内の児童虐待件数が年々増加していることがある。全国でも痛ましい虐待事件が相次ぐ中、実効性が伴う条例となることが期待される。

 千葉県野田市の小学4年・栗原心愛さんが自宅で死亡した事件。2017年7月に父親による心愛さんへのどう喝と、母親へのドメスティックバイオレンス(DV)について親族が糸満市に相談していた。事件は同年8月に一家が千葉県に転居した後に発生。沖縄とも関わりがあったことで心愛さんの死は県民にも大きな衝撃を与え、虐待防止へ向けた施策強化に関心が高まった。

 一方で県内の18年度児童虐待対応件数は、警察から児童相談所への子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV」による心理的虐待通告が増え、前年度比59・2%増の1100件で初めて千件を超えた。依然として被害が埋もれている可能性もあり、早期発見へ条例に基づく環境整備が急がれる。