糸満雪辱を果たし完勝 「具志川に勝つ」を合い言葉 県高校野球春季大会4日目


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 高校野球の第67回県春季大会(県高野連主催、琉球新報社共催)第4日は28日、アグレスタジアム北谷と沖縄セルラースタジアム那覇で2回戦の計6試合を行い、沖縄尚学と那覇商、北谷と中部商、糸満、浦添商の6校が16強入りを決めた。糸満は昨年の秋季大会4強の具志川を3―0で下した。一方、那覇商が沖縄カトリックを3―0で制して勝ち進んだ。29日も2回戦の計6試合が行われる。

糸満―具志川 4回表2死満塁、2点適時打を放つ糸満の知花優太=28日、北谷町のアグレスタジアム北谷(新里圭蔵撮影)

 糸満―具志川は昨年の秋季大会2回戦と同じカード。秋は9回裏にサヨナラ負けを喫した糸満は、この冬、「具志川に勝つためだけ」(瑞慶覧長磨主将)の練習を積んできた。

 試合が動いたのは四回。糸満は2死満塁とすると知花優太が左前への2点適時打で先制すると、敵失に乗じて畳み掛けるように3点目を奪取した。

 スコアは動かぬまま9回裏の具志川最後の攻撃へ。先頭の4番・外間琉斗に左前に運ばれると、マウンドの當間航大は「去年の秋季の場面が頭をよぎった」。勝ちを意識した投げ急ぎを反省して切り替えると、2三振などで後続を断ち切った。

 春季の組み合わせが決まった時点で、真玉橋治監督は勝ち上がりを想定して「同じ相手に2度も負けたら夏の選手権も勝ち抜けない」とハッパを掛けてきた。願い続けてきた勝利に糸満のベンチからは思わず雄たけびが上がった。主将の瑞慶覧は「秋は具志川のエースから打てずに負けた。この冬は振り込みや走り込みを死ぬほどやってきた。リベンジできてほっとしている」と特訓の成果を実感し、勢いを次戦へと向ける。

(上江洲真梨子)