新型コロナ発症後に沖縄旅行 岐阜の男性 沖縄県「移入例」に警戒


この記事を書いた人 Avatar photo 米倉 外昭
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 岐阜県で29日に新型コロナウイルスの感染が判明した50代男性が倦怠(けんたい)感などの症状が出た後の今月22日に沖縄県を旅行し、県内医療機関を受診していたことが30日までに分かった。29日に岐阜県が発表した。沖縄県にも連絡があった。

 沖縄県によると、県外で発症したとみられる患者が県内で一時滞在し、地元などに戻って感染が確認された事例がこれまでにも5~6件あるという。旅行者によるウイルスの持ち込み例も顕在化し、県は県外で感染したとみられる患者が沖縄を訪れる「移入例」への警戒を強めている。

 岐阜県によると、男性は21日に倦怠感や食欲低下が出始めた。

 22日から26日まで沖縄県に滞在し、その間に県内の医療機関を2カ所受診。インフルエンザ検査は陰性で、胸部エックス線検査でも異常はなかった。

 男性は岐阜県内に戻った後の28日に38.4度の熱とせきを発症。病院を受診し肺炎像が認められ、29日に検査し陽性反応が出たという。

 沖縄県は男性の県内での行動歴について情報を得て保健所にも提供済みとし、健康観察を要する対象者は必要に応じて調査すると説明。その上で、男性の宿泊先や立ち寄った施設などの行動歴は保健所が接触者を特定できているとして「公表予定はない」との考えを示した。