川柳ポスト「天賞」に下地さん 「語り部のとぎれる声に胸熱く」 北中城三水会


社会
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令和元年度川柳ポスト投句入賞者ら=3月24日、国指定重要文化財「中村家住宅」

 【北中城】川柳句会・北中城三水会は3月24日、「令和元年度川柳ポスト投句作品の入賞句表彰式」を開いた。同会は「川柳の里づくり」事業として、村民提案制度を活用し村内主要施設(中村家住宅・あやかりの杜・役場など)6カ所に、村内の陶芸家たちが製作したシーサー型「川柳ポスト」を設置。村内外の多くの人が投句を楽しんでいる。

 本年度投句された句数は321句。その中から天地人、五客を選出した。見事に天賞に選ばれたのは「語り部のとぎれる声に胸熱く」の下地順子さん(豊見城市)。

 下地さんは「この句はひめゆりの塔を訪れ、語り部の体験談を聞いた際に現地で書き留めた。戦時中の状況が浮かび胸が詰まった」と話した。

 地賞は「秘めごとは話したとたん羽は生える」の垣花鷹志さん(沖縄市)。人賞は「よく来たね里のオブジェに迎えられ」外間裕さん(北中城村)が受賞した。

 入賞作品は毎年、中村家壁面に陶板で展示され訪れる人を楽しませている。

(喜納綾子通信員)