ネット活用、海越えて楽曲を制作 北谷と石垣を画像共有アプリで結ぶ 玉置さんと比嘉さん


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 【北谷】北谷町吉原の音楽制作事務所「ナンクル」代表の玉置淑晴(としはる)さん(39)と石垣島在住のアーティスト比嘉優太さん(36)が、画像共有アプリ「インスタグラム」を活用しインターネットで北谷と石垣をつなぎ、2次元生配信しながら楽曲制作を行った。

「ナンクル」スタジオで二次元中継して楽曲を作った玉置さん=3月23日、北谷町吉原の「ナンクル」

 コロナウイルスの関連でイベント中止が相次いでいることに伴い、フォロワー(視聴者)と共に1カ月かけて楽曲を制作。その過程を生配信していく全国初の試みとなった。

 配信では曲のテーマ、作詞、作曲、アレンジ、レコーディング、ミックスの過程を毎回50人ほどのフォロワーがコメントなどで制作に参加した。3月23日の4回目配信ではレコーディングされた仮歌が披露されフォロワーから「いい感じ。乗れる」などのコメントが寄せられ、短い歌詞のフレーズ選択を人気投票で決定した。

 その後、曲は「sea side blue(シーサイドブルー)」として仕上がった。玉置さんは歌詞を決める際に「歌詞は数学の図形と同じで、音の空間認識だ」とフォロワーに説明していた。

 比嘉さんは「オンライン楽曲制作は僕自身がすごく勉強になった。聴く側の生の意見がリアルタイムで聞けて、気軽に世界中とつながることができる今の時代に合ったやり方だ」と感想を述べた。

 制作過程はYouTubeでも配信している。

(喜納高宏通信員)