来県を自粛するよう呼び掛けて コロナ専門家会議 移入感染対策で県に提言


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新型コロナウイルス感染症の対策などを話し合う専門家会議のメンバーら=5日午後7時、南風原町の県医師会館

 沖縄県の第2回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(座長・藤田次郎琉球大学大学院教授)が5日に県医師会館で開かれ、出席者から「2週間ほど、一定の期間を限定して沖縄への来県を自粛するよう早急に求めるべきだ」との意見が相次いだ。県は同意見を踏まえ、6日に開く県の対策本部会議で今後の方針を協議する。沖縄への来県自粛が正式に打ち出されれば、観光客の減少で打撃を受けている県経済にさらなる影響が広がる。感染拡大防止に向けた重要局面でもあり、玉城デニー知事は難しい判断を迫られる。

 専門家会議は医師や研究者などで構成する。県内の感染例の多くが県外からの来県者である「移入例」であることから、会議では移入例対策について意見が集中し、県に早急な対応を求めた。出席者からは「現状でも東京などから多くの人が来県している。このままではさらに感染者が増える」との懸念が示された。「小規模離島など医療資源が十分でないところで患者が出ると、搬送を含めて問題が大きくなる」などの指摘もあった。

 県教育委員会は県立学校を2週間程度、臨時休校することを決めた。さらなる期間延長について「その時の状況を見て判断した方が良い」との意見があった。休校期間中に子どもたちが不要な外出をしないよう適切な指導を求めたほうがいいとの声もあった。

 県内でも経路不明の感染が2例あり、県民向けの外出自粛要請の必要性についても議論されたが、引き続き密閉空間や密集場所、密接場面を避けること意識し生活することが重要との見解でまとまった。

 患者が増加した場合の病床数確保に向け、医療機関間で入院者について情報を共有することや、集中治療室(ICU)の患者など集中的な治療が必要な患者は、特定の医療機関に集約して対応する案なども上がった。