沖縄県立学校の新学期を延期 2週間程度 県教委発表


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 沖縄県教育委員会は5日、新型コロナウイルス感染症が県内で拡大している状況を踏まえ、7日から県立学校(高校・特別支援学校・中学校)を一斉臨時休校すると発表した。休校期間は2週間程度としている。7、8日に予定していた入学式と始業式は延期する。小中学校を管轄する各市町村には判断を促す通知を6日に出す予定。通知に先立ち、石垣市と竹富町は独自に20日まで臨時休校することを決めた。私立の沖縄尚学高校・付属中学校も始業を延期する。

 県教委は5日午前から幹部らが会合を開き、対応を検討した。4日に県内で1日最多となる5人の感染が確認されたことや、感染経路を追えない「市中感染」が発生している可能性があることなどから、感染拡大防止のため新学期の開始を遅らせる判断をした。県立学校の休校期間中は部活動も禁止する。

 親が感染し、子どもが濃厚接触者になっている事例が出ていることが明らかになったほか、春休み期間中に感染が拡大する県外地域に出掛けていた児童・生徒がいる可能性も考慮した。

 4日の県危機管理対策本部会議で玉城デニー知事が「フェーズ(局面)が変わった」として、強い危機感を示したことも一斉臨時休校の判断材料になった。学校現場からは、校内では「密閉」「密集」「密接」の「3密」を避けられないとの懸念も出ていた。小中学校のほとんどは7日に始業式、8日に入学式を行う予定。小中学校の臨時休校は各市町村が判断するため、県教委は県立学校の状況を知らせ、判断を促す。6日に始業式を予定している粟国村は、予定通り実施する。同村は7日の入学式も規模を縮小して実施する。